公営企業委員会の事務事業質疑や第4回定例会の合間を縫って、初めての都議会自民党海外調査団6人の一人に選んで頂き、約1週間にわたりミラノ、アテネ、ロンドンを訪れました。深夜の1時に国際化された羽田空港を出てから、12時間かけてまずはフランクフルト空港に到着。2時間の待ち時間ののち、ミラノまでさらに1時間。私にとってはヨーロッパに渡航することも人生お初なので、常にハラハラふらふらです。でも諸外国を実際に見て、聞いて、考える大切な機会を頂いたわけですから、ポーっとしてはおれません(*―*;)うむ。
とくに、3カ国のうちで私は最初の訪問国、イタリアはミラノの担当です。出発前に、経済産業省の松島みどり副大臣の元を訪れ、JETROの方々からミラノの経済状況や主な産業について話を聞きました。その際、松島副大臣からも「日本にはボタンやレースやリボンなど素晴らしい素材があるにもかかわらず、それが世の中に出て評価されるのは、ファッションブランドばかりなのよね。“クールジャパン”の一つとしてどうしたらそういう“日本ならでは!”を売り出せるか、ヒントを見つけてきたら?」というご提案も頂きましたし、私自身、日ごろはまちづくりがライフワークとはいえ、女子ですし。小さいころから絵を書くことも大好き。自身はおしゃれではないけれど、ファッション誌をたまに淡々と眺めることが趣味でもあります。美しい広告って、見ていて気持ちがいいものです。だからなぜ外国のブランドがやっぱり強くて、日本とのブランド力がどう違うのか、とても興味があります。
今回訪れたのは、ミラノのコモ湖という繊維産業の集積地。コモ産業連盟ではコモの企業が国際化を展開する際の支援について、一律の補助制度だけでなく、個々の企業に合った支援を行っているとのこと。その後、実際にカネパという1889年創業のシルク生地・製品メーカーを訪れ責任者の方から話を聞きました。製造業であっても、大量生産には勝てない時代の中で、やはり重視しているのは「人」への投資。若年層に繊維業をアピールするための学校との連携や、企業からの支援で若者を「マスターコース」なるものに派遣してもらい、製作全体を学んでもらっているとのこと。
文化や歴史の違いで、その国その国に合った産業支援策があると思いますが、日本の若者にも、ぜひ画一的でなくって、どんどん創造的な分野にチャレンジできるきっかけを作っていけたらと思います。